ヤマケンの怒り「核共有論」またしても沖縄を犠牲にするのか

ロシアのウクライナ侵略に便乗して改憲・防衛力強化を叫ぶのみならず、中国侵略・太平洋戦争の果てに広島・長崎に原爆投下され、甚大な犠牲と被害を受けたことを心に刻んで「非核三原則」を守ろうとしてきたにもかかわらず、そんな原則は状況に合わない、「核共有」議論を始めるべきだという声が安倍元首相、高市政調会長らから上がっている。

 

核兵器の配備はせず、いざという時だけ共同使用するというが、そんなペーパー上の議論は戦争ごっこのレベルである。NATOでは核共有国が実際に核兵器を保管し、運搬することになっているから核保有国になるのと同じで、アメリカが応じたとして核兵器共有料が莫大になることは明白であるが、日本のどこで核兵器を保管するのか。結局は在日米軍基地のどこかという話になる。そうなると沖縄の可能性は高く、ロシア・中国・北朝鮮など日本が仮想敵国視している核保有国は核ミサイルの矛先を常に沖縄に向ける。またしても沖縄を犠牲にするのである。

山本健治。愛称は「ヤマケン」。高槻市議、大阪府議を務め、フリーライター、評論家。ワイドショー番組のコメンテーターとして活躍。その辛口なコメントは「ヤマケン節」と呼ばれた

 

もちろん日本が核保有するのと同じだから、東京や大阪なども対象になり、抑止力どころか、日本は再び広島・長崎になるのである。沖縄はもちろん米軍基地が存在する地域は核の危機にさらされ不安にかられるだろう。核共有を叫ぶのなら安倍氏はまず地元の山口で賛成が得られるよう説得すべきであり、危険にさらす以上、自宅を米軍基地のある岩国に移して危険を共有すべきだろう。高市氏は地元の奈良の人たちを説得しなければならない。奈良に在日米軍基地を建設して核配備を引き受ける覚悟がいるし、自らもそこに身を置くべきである。そんなことを真剣に考えてもいないのに、いかにも祖国防衛のために戦う愛国主義者であるかのように叫ぶ軽薄さには反吐が出る。

 

軽薄な政治家は大阪にもいる。ここ最近の選挙で連戦連勝し自民党や立憲を蹴散らしている維新は、今夏の参院選、来年の統一地方選、次の衆院選で立憲などをこえる勢力になろうとしている。松井・大阪市長は憲法審査会でもっと審議して改憲発議し、国民投票を早期実施すべきだと発言し、自民党はそれに乗って憲法審査会を動かし、新藤義孝自民党筆頭幹事はついに憲法9条改正議論を提起し、公明党北側一雄、維新の足立康史、国民民主代表の玉木雄一郎の各氏らも応じ、改憲の流れは一気に強まっている。

 

松井市長は核共有論についても議論すべきで、その妨げとなる非核三原則は「昭和の発想」と言ってのけ、批判されると議論することが何が悪いと開き直り、吉村・大阪府知事も議論はすべきだと述べているが、大阪のどこで核配備を引き受けるのか。オスプレイ配備が問題になったとき、橋下徹氏は八尾空港で引き受けるとぶち上げたが、地元の反対と、そもそも技術的にできないとなってうやむやになった。沖縄基地軽減のため関空で引き受けるともぶちあげたが、これも口だけ。本気というのなら万博・IRより真剣に取り組むべきで、結局は票目当ての薄っぺらいパフォーマンスでしかない。

 

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