ヤマケンの怒り「改憲」食糧自給できずに何が安保か

日本国憲法は侵略の反省から二度と戦争しないとして施行され75年が過ぎたが、古くなったから改憲すべきだという軽い改憲論、コロナ感染に便乗しての緊急事態条項創設、ウクライナ危機に便乗しての自衛隊の軍隊化・軍事力強化を目指す9条改憲とともに、先にふれた核共有論が叫ばれる中で、「敵基地攻撃」だと刺激が強いので「反撃能力」と言い換えようとしているが、これも薄っぺらい議論である。

こうした薄っぺらさは5月成立した「経済安全保障推進法(経済安保法)」も同じで、中国やロシアを念頭に経済安保態勢を抜本的に強化すると謳い、供給網のリスクやデジタル化時代におけるサイバーセキュリティーの備えを強化するとしているのだが、根本がずれている。

デジタル化については根本的に遅れている。スイスの民間団体の調査では64カ国中28位、鳴り物入りでデジタル庁を創設しても初代長官は何もしないまま辞任、国民は何をやっているのかと思っている。

山本健治。愛称は「ヤマケン」。高槻市議、大阪府議を務め、フリーライター、評論家。ワイドショー番組のコメンテーターとして活躍。その辛口なコメントは「ヤマケン節」と呼ばれた

 

供給網が機能せず、製造業が厳しい状況に陥っていると言うのだが、そんな事態を招いたのは国内では賃金が高いから中国などで海外生産した方が安上がりで利益が高く上げられると考え、海外進出・技術移転した結果であり、この総括をして製造業復活の根底的取り組みを行わない限り、日本経済の衰退に歯止めはかからない。

参考記事:ヤマケンの怒り「核共有論」またしても沖縄を犠牲にするのか

何度でも書くが、経済安保の根幹は食糧自給。アメリカの対日要求に乗って70年代から減反政策をはじめ農業をないがしろにし、食糧自給率をどんどん下げ、他国に依存しなければ食っていけない国にしてしまった。食糧自給できずに何が安保か、9条を変え、自衛隊を軍隊にして軍事力増強し核共有しても、食糧がなくて何ができるか。

岸田首相はウクライナ危機で改憲賛成が多くなったことを背景に、自民党が以前に公表した改憲4項目の早期実現を目指すというビデオメッセージを改憲派集会に送ったが、改憲より貧困に対するきめ細かな対策を行うべきであり、軍備増強に予算を使うより、みんなの生活がよくなるように使うべきである。(フリーライター 山本健治)

 

 

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