安倍元首相銃撃死 明らかになった旧統一教会と政治家の持ちつ持たれつの関係

安倍元首相銃撃事件をきっかけに政治家と旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)とのつながりが、次々と明るみになっている。霊感商法など旧統一教会の活動は問題視され、被害者は多数にのぼる。にもかかわらず、政治家はなぜ、教団と不適切な関係を持つようになったのか。(ジャーナリスト 粟野仁雄)

安倍氏はどこまでこの宗教団体と関わっていたのか。

「全国霊感商法対策弁護士連絡会」の山口広弁護士は「40年くらい前(実際は1973年)に文鮮明(統一協会会長・故人)が祖父の岸信介元首相と握手したりした。孫の安倍さん自身の思想性とも合ったのか知らないが、付き合いをやめなかった。ひどかったのが昨年9月。旧統一教会のフロント団体のウェブ集会で安倍さんが基調演説までした。強い抗議文を出しましたが、演説は宣伝に使われ、山上容疑者はそういうものを見ていたのでは」と話した。

献花に訪れた人たち=7月13日、奈良市(粟野仁雄撮影)

共犯や背後関係者はなさそうだ。事前に動向などを察知しにくい、鬱屈したローン・ウルフ(一匹狼)の「世紀の暗殺」だったようだ。

背景が何であれ、事件の最大の原因は警備の失態だ。安倍氏の背後警備がスカスカだったため、車道に出て背後から堂々と近づき、発砲した山上容疑者に気づかない。

1発目の爆発音でSP(警視庁派遣)がとっさに安倍氏に飛びついて身を守ることもなかった。奈良県警の鬼塚友章本部長は「警察官人生で最大の悔恨、痛恨の極み」と悔やんだ。

天皇陵などが多い古都での皇室警備で県警は要人警護に慣れているはずなのに。

そもそも、奈良県警の記者会見が不自然だった。普通はあの段階では「捜査中ですから言えません」の一点張りのはず。それが発生日から宗教団体の関わりまで明かした。メディアの矛先を警備体制への批判から旧統一教会へ向けたい意図が透けていた。

奈良市内に住む母は伯父宅に身を寄せているが、留守宅周囲はパトカーが走り、実家の「張り番」をしている記者たちまで警察車両が監視していた。そんなことはしても肝心なことができない。

参考記事:安倍元首相銃撃 応急処置した医師は「一目で厳しいと思った」

現在、山上容疑者が安倍氏を狙ったことがまったくの荒唐無稽だったわけでないことが露呈してきている。自民党議員らは自らのHPやブログなどから「世界平和統一家庭連合」や、その関連団体との関係を示す写真や記事を消し始めている。

旧統一教会とのつながりは自民党だけでなく、日本維新の会とも関係は深いようだ(高木かおり参院議員のツイッターより)

 

見返りもなく議員らが旧統一教会と付き合うはずはない。山上容疑者の母からむしり取った金額だけでなく、自民党議員らは旧統一教会からどれだけ献金されていたのかも徹底的に調べるべきだ。

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