77年前、大阪で原爆投下の訓練が…「電線に人間の内臓がぶら下がっていた」

「大人でも両手で抱えきれないほどの大きさでした。爆心地である料亭『金剛荘』の日本庭園にあった石が150メートルも空を飛んでここまできたんです。私たちは命拾いしました」

龍野さんの自宅は爆心地から約150メートル南の地点。帰宅すると、ガラスなどが割れていた。幸い家族は無事だったが、姉の親友「トシちゃん」の死を知らされた。

当時の体験を語る龍野さん=7月26日、大阪市東住吉区

 

「トシちゃんは金剛荘近くに住んでおり、その日朝、病気の姉に薬を届けに来てくれたのです。玄関先で『しげちゃん学校行くんやろ。行っといでまたね~』と交わした会話が最期となりました」

龍野さんは爆心地の様子も目の当たりにした。金剛荘は跡形もなく、電線には畳や衣服、人の内臓までもがぶらさがっていたという。

あまりにも悲惨な光景で話したりすることができなくなった。「忘れられるものなら忘れたい。この惨状を思い出すのが怖くて逃げていました」

その後、友人から「辛いことかもしれんけど、それを伝えることも大事ではないか」と言われて悩み抜いた末、あの日の惨状を語ることを決意した。

龍野さんは、追悼式に参列した児童らに「人間の知恵で乗り越え、争いのない世界を築いてほしい」と訴えた。

模擬原爆は長崎に踏査された原爆と形状も重さも同じだった

 

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オンラインも含め、追悼式に参加した地元の小中学生らは「地元に落とされた模擬原爆が広島・長崎につながっていることを初めて知った」「私たちのまちに起きたことを忘れず、語り継いでいきたい」「平和な世の中が続くために何ができるのか考えていきたい」などと平和へのメッセージを読み上げた。

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