「在日に悪感情」京都・ウトロ放火事件 22歳被告が起訴内容認める

朝鮮半島出身者の子孫が多く暮らす京都府宇治市のウトロ地区で昨年8月、民家などが放火された事件で、非現住建造物等放火罪に問われた奈良県桜井市の無職、有本匠吾被告(22)の初公判が5月16日、京都地裁で開かれた。有本被告は名古屋市内にある在日コリアン関連施設への放火でも起訴されており、「どちらも事実として認める」と述べ、起訴内容をすべて認めた。(新聞うずみ火編集部)

検察側は冒頭陳述で、有本被告は奈良県内の病院を退職し、無職となった劣等感などから憂さ晴らしをしようと考えた。韓国人に対して「悪感情」を抱いていたことから、名古屋市中村区にある在日本大韓民国民団(民団)愛知県本部と隣接する名古屋韓国学校に火をつけた。大きく報道されなかったことに不満を持ち、今年4月に開館予定だった「ウトロ平和祈念館」に展示される資料を燃やせば、社会から注目されると考えたと主張した。

ウトロ放火事件では、地域の歴史を伝えるために建設された祈念館に展示する予定だった生活用品や住民運動に使われた立て看板など約40点も焼失した。

今後の争点は、放火事件が人種差別目的のヘイトクライム(憎悪犯罪)と認定され、差別的動機が量刑に反映されるかどうか。2016年にヘイトスピーチ解消法が施行されたが、罰則のない理念法にとどまっている。

次回の公判は6月7日、被告人質問が行われる。

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