空襲体験者の訴え「平和願う心よ届け」ロシアのウクライナ侵攻1カ月(1)

ロシアによるウクライナ侵攻から1カ月あまり。ウクライナでは連日、民間人が見境なく攻撃されている。死と隣り合わせの恐怖の中で震える子どもたちを救えと、国内外で市民が街頭で抗議の声を上げる。一方で、日本の保守派の政治家は非核三原則の見直しや改憲を求める意見を声高に叫んでいる。ウクライナの厳しい現状を前に、私たちができることは何か。阪大名誉教授の藤本和貴夫さん、防衛ジャーナリストの半田滋さんに話を聞いた。(新聞うずみ火 矢野宏)

 

3月中旬、大阪府東大阪市の中小坂公園。ロシアのウクライナ侵攻に対する緊急集会が開かれ、市民ら160人が参加した。即時停戦を訴える市民の中に一人の空襲体験者がいた。

「居ても立ってもいられなかった」と駆けつけた森本光英さん(93)。飛び入りでマイクを握り、訴えた。

「一日も早く空襲を止めてほしい。地下壕で脅える子どもの姿が77年前の自身と重なり、つらいです。平和がどれだけ大切か、私たちは身に染みて感じています。平和を守るのは核兵器でも憲法改悪でもありません。私たち一人ひとりが平和を願う心です」

森本さんは太平洋戦争末期、空襲警報が鳴るたびに防空壕に逃げ込む日々を送った。当時15歳、大阪府布施市(現・東大阪市)長堂の自宅で1945年3月13日未明からの第1次大阪大空襲に遭う。

参考記事:空襲体験者の訴え「平和願う心よ届け」ロシアのウクライナ侵攻1カ月(1)

「防空壕から出ると辺りは雪で真っ白でした。20㌢ほど積もっており、対照的に西の空は炎で真っ赤でした。もう戦争なんて嫌です」

主催者から「東大阪から『ロシアはウクライナ侵攻をやめろ』『核兵器使用は認めない』『憲法9条を守れ』の声を発信しましょう」とのアピールが読み上げられ、賛同の拍手に包まれた。

市民らは「ウクライナに平和を」「侵略を許すな」と書かれた横断幕を掲げ、近鉄布施駅までの約2㌔をデモ行進した。

 

 

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