参院選まで1週間を切る「野党共闘進まず苦しい1人区」時事通信社の山田解説委員

参院選は6月22日公示された。7月10日の投開票に向けた選挙戦が展開されているが、野党共闘は進まず、有権者の関心も今一つ。内閣支持率は堅調に推移し、このまま無風なら、参院全体(248議席)の過半数維持を勝敗ラインに掲げる与党の勝利は確実とみられている。その後、国政選挙のない「空白の3年間」に突入、改憲と軍拡への流れを加速させるのではないか。時事通信社解説委員の山田惠資さんに参院選の焦点や見通しなどを聞いた。(新聞うずみ火 矢野宏)

 

今回の参院選は、参院全体の半数にあたる124議席(選挙区74、比例区50)と、神奈川選挙区で欠員となっている非改選の1議席をあわせた125議席をめぐって争われる。

岸田首相は6月15日、通常国会の閉会を受けて記者会見し、参院選の勝敗ラインについて「非改選を含めて与党過半数」と述べた。与党の非改選議席は自民党の山東昭子議長を含め69議席(自民55、公明14)なので、56議席を獲得すれば過半数を維持できる。

直近3回の参院選をみると、与党の獲得議席数がいずれも70議席を超えていることを考えれば、今回の56議席は低めのハードルといえる。

一方、野党第一党の立憲民主党は、野党全体で過半数、63議席以上の獲得を目指すとしている。

時事通信社解説委員の山田さん

山田さんは参院選の焦点について、「与党が着実に議席を確保して岸田内閣が政権基盤を安定させられるか、野党が阻止するか」と指摘しつつ、「与党が大きく議席を減らすような要素は今のところ見つかりません」とも言い添える。

勝敗のカギを握るのが、全国に32ある改選数1の「1人区」だという。

野党側は2016年の参院選から候補者を一本化して自民候補と1対1で対決する図式をつくった。前回の19年もすべての1人区で「野党統一候補」を立て、10勝22敗ながら自民を苦しめた。

しかし、昨年の衆院選で立民が議席数を減らしたため、「野党共闘は失敗だった」と結論付けられた。立民と国民の支持母体である連合の「共産嫌い」もあり、今回の野党共闘は限定的なものとなった。

「野党側が候補者を一本化できた1人区は11選挙区、全体の3分の1ほどです。自民は地方で強固な地盤を持つだけに、野党は共闘しないと厳しい」

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